天国と地獄

5(おすすめ度5)絶対に外さない再生太郎のおすすめ度

あらすじ

製靴会社の重役・権藤のもとへ、息子を誘拐したという電話が入る。しかし連れ去られたのは運転手の子だった。会社の買収資金と身代金の間で揺れる権藤、そして犯人を追う警察の捜査を通じ、社会の格差と選択を描く犯罪サスペンス。作品の背景と人物の選択を丁寧に描く。

前情報を入れず、誘拐事件をめぐる緊張感と俳優たちの演技へ没頭したい日におすすめです。昭和の犯罪事件を思わせるリアルな空気を、143分間じっくり味わえます。

再生太郎の感想

『天国と地獄』は、見る前の私にとって、タイトルすらほとんど聞いたことがない映画でした。それが実際に見てみると、ここまで面白いのかと本当に驚きました。

私には、昭和は誘拐や脅迫事件が多かった時代なのではないか、という印象があります。これは犯罪件数を比較しての結論ではなく、あくまで私が持っているイメージです。その印象と、電話による脅迫や身代金をめぐる描写が重なり、昭和の犯罪事件を目の前で見ているようなリアルさを感じました。

ただし、本作は実在の誘拐事件をそのまま映画化した作品ではありません。原作はアメリカの作家エド・マクベインの小説『キングの身代金』で、その物語を日本の社会と横浜の風景へ置き換えているため、架空の事件でありながら当時の日本で本当に起こったように感じられます。

俳優たちの演技も本当に上手いです。三船敏郎、仲代達矢をはじめ、登場人物の緊張や迷いが画面から伝わり、作品全体の緊張感を俳優たちが支えています。

そして、どの場面にも興味深さがあります。途中で退屈する箇所がなく、最初から最後まで物語へ引き込まれました。前情報がほとんどなかったからこそ、驚きも大きかったです。文句なしの5点です。

こんな気分・状況に

  • 黒澤明
  • 誘拐
  • 犯罪捜査
  • 社会派
  • 緊張感

先に知っておくこと

  • 誘拐、薬物、殺人を含む。
  • 1963年の黒澤明監督映画。2025年以降の海外リメイク/翻案作品とは別。

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出典と確認日

確認日 2026-08-24