仁義なき戦い
あらすじ
戦後の広島を背景に、復員兵の広能は混乱の街で暴力団の世界へ足を踏み入れる。組織間の利害、義理、裏切りが交錯するなか、戦後社会の不安定さを映す抗争が拡大していく。実録路線を掲げたシリーズ第一作。登場人物それぞれの選択と関係の変化にも目を向ける。
こんな人におすすめ
昭和の名優がぶつかる群像犯罪劇や、『アウトレイジ』のように抗争が動き続ける映画が好きな人へ。オリジナル5部作を通して見る価値を感じられますが、銃撃や流血、差別的表現には注意が必要です。
再生太郎の感想
ここで扱う記事は1973年公開の第1作『仁義なき戦い』ですが、今回の感想は第1作だけではなく、オリジナルシリーズ5部作全体についてのものです。『仁義なき戦い』『広島死闘篇』『代理戦争』『頂上作戦』『完結篇』まで、すべて見ました。
この5部作は1973年から1974年に公開され、5作すべて深作欣二監督です(東映ビデオ公式資料)。世代が違う自分から見ても、なぜ深作監督の作品が高く評価されてきたのかが分かるほど、演出に強い才能を感じました。
菅原文太、金子信雄、北大路欣也、松方弘樹、千葉真一、梅宮辰夫、渡瀬恒彦、小林旭など、昭和を代表する有名俳優が次々と登場します。キャストの顔ぶれだけでも圧倒されますが、それ以上に一人ひとりの存在感が強く、組織同士の力関係と裏切りが動き続ける物語にものすごい迫力があります。
『アウトレイジ』とまったく同じ系統というわけではありませんが、個性の強い人物が入り乱れる犯罪映画や、組織の力関係が次々に変わる群像劇が好きな人なら、このシリーズにも強く引き込まれると思います。古い映画だからと敬遠するのは、本当にもったいないです。
深作欣二監督の作品は、自分がこれまで見たものの多くがものすごく面白く、この5部作でもその才能を強く感じました。迫力、俳優、物語、演出のすべてがそろった素晴らしいシリーズです。オリジナル5部作全体を通して、文句なしの5点です。
こんな気分・状況に
先に知っておくこと
- 暴力団抗争、銃撃、流血、脅迫、差別的表現を含む。
- 1973年公開のシリーズ第1作。