許されざる者
Unforgiven
あらすじ
かつて悪名をはせたガンマン、ウィリアム・マニーは、貧しい暮らしを立て直すため賞金首を追う仕事を引き受ける。旧友と若い相棒を伴って町へ向かうが、そこには暴力をめぐる伝説と現実の隔たり、そして厳しい保安官の支配が待っていた。作品が置かれた時代や人物の関係にも目を向けたい。
こんな人におすすめ
多くを語らない登場人物の沈黙と間、静かに積み上がる緊張感を一人でじっくり味わう夜との相性がよいです。飲み物を用意して腰を据えて見たい一本ですが、暴力と死傷を含みます。
再生太郎の感想
ここで扱う『許されざる者』は、クリント・イーストウッドが監督と主演を務めた1992年のアメリカ映画です。2013年に渡辺謙主演で作られた同名の日本映画ではありません。
この映画を見て不思議に感じたのは、登場人物がそれほど多くを語らないのに、画面がきちんと持ち、見ている側が引きつけられることです。台詞で状況を細かく説明しなくても、沈黙、人物の表情、風景、そして場面と場面の間が物語を支えています。静かな時間が退屈さにはならず、むしろ次に何が起こるのかを待たせる力になっていました。
本作は第65回アカデミー賞で9部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、助演男優賞、編集賞の4部門を受賞しています。実際に見ると、その評価にも納得できます。派手な見せ場だけに頼らず、寡黙な人物と西部の空気を保ったまま、130分を引きつける完成度の高い映画です。
自分にとっては、夜中に一人で、お酒や好きな飲み物を用意して静かに見る時間によく合う西部劇でした。寡黙な人物、西部劇の空気、ゆっくりと緊張が積み上がる物語が好きな人なら、性別に関係なく楽しめると思います。
多くを語らず、それでも間が持ち、最後まで目を離せません。受賞歴にも納得できる非常に完成度の高い作品で、5点です。
こんな気分・状況に
先に知っておくこと
- 暴力、売春、差別的言動、死傷の描写あり。
- 1992年イーストウッド監督・主演作。2013年の日本映画とは別。